幼少の頃のカタチの記憶は、時に、手放せないモノやコトを生み出すのかもしれません。
生活空間に何気なくあった古いバッグ
読めないけれどページをめくっていた手芸雑誌
陶芸家の父が生み出す壺に施されていた文様
記憶の中にある、眺めているだけで心が踊るカタチとの出会いは、成長していく折々で、羅針盤のように、進むべき方向を示してくれたのでしょう。
それは長い時を経て、革を扱うブランド【Taninho(タニーニョ)】となりました。
ここ数年は「豆」モチーフの作品を次々と展開しています。
そんな作家の…
作り手の ありのままって 面白いかも
「1枚の写真」の 小さなストーリー
作家からのメッセージ
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この写真は「始まりの豆」です。
タニーニョの豆には、タネ芋ならぬ「タネ豆」があります。
制作活動を初めて間もない、カバンの学校に通っていた頃、なんとなく好きだと感じた豆の形でチャームを作りました。その際、「中に実(のようなもの)を入れて縫えば豆らしくなるんでは?」という先生の一言。
その時に先生から頂いたサンプルが、写真上段に写る「タネ豆」です。
その後、本格的にカバン作りに進む中、それと並行して、豆の実入りやサヤの質感を追求していきました。約15年かけて品種改良され、今の豆になっています。
これからも少しずつ変わって行くでしょう。
『キズ』をチャームポイントに、というアイデアにも取り組む作家。
革は、銀面(表側の面)に傷があると敬遠さえがち。浅い傷なら充分に使えるのにもったいない。傷に沿ってミシンでステッチを入れ、無作為な文様にして使うことに
どんな文様の可能性をもっているかは革次第。作家が、配置と配色で「発掘」していきます。
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