MASAHIRO OKUNO

「袖を通すことで、既存の概念から解き放たれ、新しい思考や価値観が生まれる」

着ることで

新しい自分を発見したり

生活が楽しくなったり

洋服を好きになったり。

心にポジティブな変化を与えるきっかけになってほしい。

大阪市の北部、住宅地の路地にある小さなアトリエで、自身のブランドMASAHIRO OKUNOのモノづくりをする奥野さん。デザインから縫製まで個人のクリエイティビティで作り上げるブランドです。

住宅地の路地に…

整然としたアトリエ


POPUPでは大ぶりなドレスも展示し、販売する洋服にもエレガントなドレスっぽさを入れ込んだ展開をしています。

個人の力でモノづくりをするという視点を大切にする、MASAHIRO OKUNO。
その彼の原点となるストーリーが…

 作り手の ありのままって 面白いかも 
 「1枚の写真」の 小さなストーリー

写真は、「今に繋がる1着のドレス」

<作り手からのメッセージ>

このドレスは2016年9月16日に完成した物。
当時美容師をしていた妻から(当時は未婚)、撮影会のために衣装制作の依頼をもらいました。
カメラマンが主催している美容師向けの撮影セミナーに参加するためのドレス。それはチェコで開催されます。

2016年8月31日でパタンナーとして勤めていた会社を退職するということもあり、私も作った衣装を持ってチェコに同行する事になりました。

初めてのドレス制作。右も左も分からず、日々もがき、毎日新しい材料を買い求め、すぐに試しては失敗の繰り返し。しかし、チェコに旅立つ日は迫ってくる。

デザイナーとして同行する以上、素晴らしい作品を作らなくては! というプレッシャー。
押しつぶされそうな毎日を過ごした感覚を今でも鮮明に覚えています。パタンナーで勤めていた6年間はデザインをする事はほとんどなく、いざ作品づくりと向き合った時、自分の無力さに失望もしました。

自分の命が縮まっても良いから… それと引き換えに才能が欲しい、アイデアが欲しい、
そう願って過ごした制作期間でした。

このドレスが完成したのはチェコに旅立つ直前だった記憶があります。
凄い物を作ってやろう!俺の才能を見せつけてやろう!そんな事を思っている時は自分を何かと比較しているので、何を作っても満足できません。制作時間が残り少なくなった時、ふと我に返って、純粋に美しいと思える物を目掛けて手が動きはじめました。

そうして本当に何とかギリギリ完成したドレス。この作品は一生忘れません。

僕がこうやって、売場でたくさんの方と出会い、喜びを届けることが出来ているのは、妻が第一歩となるチャンスを与えてくれたからです。そんなチャンスを目の前にして、あの時、毎日を死ぬ気で生きてなかったら、間違いなく、今の自分はありません。

当時の妻は、僕の未来ことを無意識に知っていたのかもしれません。本当に一生涯の最高のパートナーです。日々、感謝です。

こうやってCreFesの仲間と一緒に出店できる時間は僕にとっては最高のご褒美をいただいてる気持ちです


作家自身は、デザインを大量につくって、生み出せるタイプではない、といいます。
MASAHIRO OKUNOをスタートさせた時、ミュージシャンが新曲を出すように、自然なサイクルで発信をすることにしたそうです。

ツアー感覚でPOPUPを開催し、
シングル曲をだすように、ひとつのデザインを発表したり。
新作がたまればアルバム的にコレクションを開催したり。
良いものは、自然と定番として残っていく。

そして、対面でひとりずつ販売することの楽しさを。

デザイナーのアイデンティティとして大切にしているのは、ドレスのエレガントな感覚。ハレの日の雰囲気で、ひとりひとりを綺麗にすること。日常にドレス感覚のものを来てポジティブになってほしいという思いから、カジュアルラインにもドレス感をミックスします。

ドレスを着てほしい、という想いのきっかけは、子供の頃に感じたハレの日のお母さまの記憶だそうです。 ヘアメイクして素敵な服をきた母親を目にした時の、なにか良いことが起こりそうな感覚…


その思いを大切に、様々な方のために、皆がポジティブになれるよう、ドレス感覚の普段着をお届けしています。


/////// CreFes ///////